• テキストサイズ

【HELLSING】Eternitate...【アーカード】

第5章 WHERE I BELONG





男性は怯えきった様子なまま足を滑らせ、その場に尻餅をついた。

その拍子に、持っていた拳銃も床に転がった。

その拳銃の銃口からはまだ煙が揺らめく。


「さっきまでの威勢はどこへ行ったんだ?もう撃てないとは言わせんぞ。化け物はここだ。化け物は彼女ではない。彼女は人間だ」

「!」


私はハッとする。


私は…人間。

私の魔術を見ても魔女と言わず、人間と言ってくれた。

初めて…そう言われた。


「化け物はこの私だ。そうだろう?人間」


アーカード様は男性を見下ろし、その体に深く暗い影を落とした。

男性にアーカード様がどう見えているのかなんて容易に想像がつく。


「ば、化け物が…っ。英国から出て行け…!私は…私は人間だけの国にいたい…」


男性は頭を抱え、震えながらうずくまる。


「なら人間が人間を撃つな。撃つなら化け物だけにしろ。だから阿呆と言ったんだ」


アーカード様がハッと鼻で笑うと、インテグラ様が彼を止める。


「やめろ、アーカード。もう彼に戦う意思はない」


_
/ 130ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp