【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第5章 WHERE I BELONG
「黙れ!!!」
ひどく錯乱してる男性は持っていた拳銃をセラスさんに向けた。
「お前も吸血鬼だからそんなことが言えるのだ!!」
喚き散らしながら銃を持つ男性…。
怖い。
怖いけど言わなきゃ。
私は両手を挙げ、意を決して声を上げた。
「母も魔女でしたが、医者でもありました。だから、回復法術しか学んだことがないんです。誰かを傷付けたりできません。できたとしても決してしません。すぐにこのヘルシングからも出て行きます。命令とあらば英国からも…。なのでどうか、見逃してください」
すると、小刻みに震える銃口がセラスさんから私に移る。
「そんなこと信じられるはずがないだろう!!」
震える男性の銃を持つ手に、アイランズ卿の手がそっと置かれた。
「確かに彼女は魔女だ。だが少し冷静になれ」
「アイランズ卿!あなたも何を言ってるんだ!?人間のあなたが人間の私ではなく、この魔女に味方するのか!!?」
男性がアイランズ卿の手を振りほどき、再び私に銃を突きつける。
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