【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第5章 WHERE I BELONG
そして、自分の人差し指を少し傷付けて床にその血を垂らすと、滴り落ちた場所から六芒星とそれを囲む円ー…魔法陣が出現した。
描かれた魔法陣は隊員さんの体を中心に広がっていく。
その体に手をかざすと、まばゆいほどの明るい光が隊員さんの体全体を覆った。
私にできる中で一番の回復魔法を施す。
噛み傷から体に入ったグールの唾液…まるで呪いみたいだけど、ここに来た時には人として自我があったからまだ間に合うかもしれない。
グールになった人間はもう戻らない…。
それはグールが死体だから。
つまり、死んでしまっているということ。
私も…死んでしまった人間を生き返らせることはできない。
でも、まだ生きているのならグールになってしまうのを食い止められるかもしれない!
あの惨劇の日…私が住んでいた村では、私が真夜中に起きた頃には既に血と火の海だった。
あの時は誰一人として助けることができなかった。
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