第5章 WHERE I BELONG

インテグラ様のお気持ちを考えると、そんな惨いこと…あんまりだわ…っ。

なんで…こんなことにーー…


｢すまない…っ｣


既に気を失っている隊員さんに、インテグラ様は涙ながらにつぶやいた。


こんなの、見ていられない。

インテグラ様は心を鬼に…いいえ、心を殺してまだグールになっていない人間に銃を向けている。


やっぱり私がどうにかするしかない。

もう迷ってる暇なんかないわ。

私はどうするべきか。

私を救ってくれたインテグラ様のために…私ができること。

あの力を使って隊員さんの命を助けることができたなら、隊員の方もインテグラ様の心も救われる。


でも…そうしたらもうここにはいられない。

人前で使えば、またヴァチカンにいた頃のように魔女の烙印を押される。

ここから追い出されてしまうのは想像に難くない。

せっかく訪れたここでの幸せの日々を、自分の手で断ち切ることになる。


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