【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第5章 WHERE I BELONG
「アーカード」
セラスさんの後ろからインテグラ様の声が聞こえる。
インテグラ様の座る円卓には、他にも高そうなスーツを着てる40〜60代くらいまでの男性たちが座っていた。
みんな憔悴してる…。
インテグラ様も…手が震えてる。
「そっちに行ったという敵は?」
「打ち倒した。オーダー通りだ」
「そうか…」
インテグラ様は机の上で手を組み、そこに頭を乗せてため息をついた。
それでも、毅然と振る舞おうとしてる。
現場に居合わせたことなんかたくさんあるはずなのに、こんなにも憔悴してるのも無理ない。
ここはヘルシング本部。
そこがこんなに攻撃され、蹂躙されたんだからーー…
ガタッ
不意に、閉めたはずの廊下に繋がる扉が開く音がした。
身の毛もよだつ思いをさっきしたばかりの私は、びくっと肩を震わせて怯えながら振り返る。
「局、長…」
入ってきたのは、血まみれのヘルシングの隊員の方。
彼は頭からも血を流し腕を抑えながら、ふらふらと部屋に入るなりドサッと膝をついた。
インテグラ様はすぐさま隊員さんに駆け寄り、同じようにしゃがんで肩を揺らす。
「おい!しっかりしろ!」
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