【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第1章 HELL
怖い…!
何をされるかなんて想像がつく。
足をバタバタとさせてもあまりの力に身動きが取れない。
「犯してやりたいと何度妄想を巡らせたことか!今になってそれが叶う!がっはっはっはっはっはーー…!!!」
村長は両手をかかげ、天井に向かって高笑いを上げる。
「終わってから嬲り殺してやるからねぇ。…ん?」
村長は私はだけたの胸元に目をやる。
「蛇の…アザ?」
目を奪われている隙に、さっき床にはたき落とされた果物ナイフに手を伸ばし、村長の太腿に突き刺した。
「すみません…っ!」
「ぐぉ!?」
村長の体が少し傾き、それを思い切り押し退けて走った。
祭壇の横の扉を開け、バタンと閉じ鍵を閉める。
胸元を隠すように破れた服を押さえ、小さな物置部屋のようなこの場所で逃げ道を探して見回す。
窓から一際美しい満月が見えた。
綺麗な月。
明かりのない暗い暗い部屋に、唯一もたらされた白い光…。
ドォン!!
ドアの向こうから大きな銃声が聞こえてきた。
ビクッと体が跳ね、心臓がドクンドクンと脈打つ。
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