【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第4章 SYMPATHY
差し込む明かりを背に、腰まで伸びた長い金髪をなびかせ、白い紳士服をきちんと着こなした眼鏡の男が影から姿を現した。
「あぁ、これはこれは…。花のように可憐で美しいお嬢さん。初めまして」
私を一目見るなり、男は一礼しつつもニヤッと不気味な笑みを向けた。
怖い…。
口調は丁寧でも、私をただの獲物としか見ていない…。
こ、この人…人間じゃない…!
でも、グールでもなさそう。
ま、まさかアーカード様と同じ…吸血鬼?
たぶんそう。
この空気…前にも感じたことがある!
あの時と…村長と同じ…っ。
「嫌…っ」
異様な雰囲気と冷たい殺気に、私はアーカード様の服をぎゅっと掴み、背筋を走る悪寒を堪えながら彼に身を寄せる。
すると、震える私を感じ取ったのか、アーカード様が私を自分の方へ更に抱き寄せた。
「まるで子猫のようだぞ、お嬢ちゃん」
アーカード様がいつものようにふふふと笑った。
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