【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第4章 SYMPATHY
「自分だけが幸せであれば良いという考えは誰かを不幸にする。私が笑っている時に誰かが泣いていたら、そっちの方が私は悲しいと思います。私はみんなで…笑っていたい」
「本当に…度し難い女だ」
アーカード様はぽつりと呟き、サングラスを取った。
「理解できないと言ったが…なるほど、そうか。お前は自らの幸福を諦めない。それ故、他人の幸福にも諦めが悪い」
アーカード様が私に手を差し伸べる。
「こっちへ来い」
私はおもむろに立ち上がり、言われるがままにアーカード様のそばに寄った。
彼は楽しそうに笑みを浮かべると、私は彼に腰をぐっと抱き寄せられる。
「あの…っ、アーカード様…」
「フフフ…」
私はそのまま彼の膝の上に乗るように導かれる。
顔が近い…っ。
思わず顔をそらしてしまう。
「人間に染まるのも悪くない」
すると、アーカード様は私の顎を掴んで、強制的に自分の方に顔を向けさせてくる。
無理にされたものだから、びっくりして反射的に体を引いた。
その途端、体勢が崩れて後ろに倒れそうになる。
_