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【HELLSING】Eternitate...【アーカード】

第4章 SYMPATHY





「いつか神様が彼らに天罰を下してくださると思ってたけど…いつになっても天罰はくだらない。私は救われない。だからと言って、私が彼らを裁く権利も勇気もない…。そうしていつの日か、神へ期待するのをやめました」


信仰をやめた時、私は自分に誓った。

私は私の幸せを探すために、自分の足で地に立って、自分の力で自分の信じた道を歩く。

前を向いて、私が私であるために…生きていくの。


「あなたは神様とか信じてますか?…って、ヴァンパイアに聞くことじゃないわね」

「フッ…愚問だな」


アーカード様は鼻で笑ってニッと口角を上げる。


「良かった。私も同じです。神頼みなんかしない。神の導きなんていらない。だって、神は慈悲を乞う者に救済の手を差し伸べたりはしないのだから」

「!」

「どれだけ祈りを捧げても、どれだけ絶望を繰り返しても、神様は助けてくれなかった。私を助けられるのは私だけ。だからもう…祈りません」


アーカード様…驚いてる、のかな?

目を見開いてハッと何か思い出したような表情をしている。

でも、すぐにクククと喉の奥を揺らして笑い出した。


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