【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第1章 HELL
「逃げなきゃ…逃げなきゃ…ッ」
這いつくばりながら奥の祭壇の方まで逃げる。
祭壇の上には十字架に磔にされたキリストの像。
「神になんて…祈らない」
あぁ…。
そうやってこれから惨たらしく殺されていく私を見下ろすだけなのね。
でも、そうなのも納得できるわ。
…あなただってそうだものね。
磔なんてひどい殺され方をした。
神は手を差し伸べてはくれない。
同じように殺される私にさえも。
慈悲は無い。
この世に私に手を差し伸べてくれる者などもういない。
私は一人で生き、一人で死ぬ。
運命は変わらない。
「救済なんて…やっぱりない」
ならば、自分で立ち上がり、自分で考え、自分でどうにかするしかない。
私はただ、人並みの幸せというのを…知りたいだけなのだから。
それがわがままだと言うのなら、そのわがままを欲してしまったのだからーー…
それを突き通すには、やっぱり自分でどうにかするしかないじゃないか!
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