【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第4章 SYMPATHY
「…そうか。そうだったな。孤児だったな、お前は…」
「えぇ…。そうです。いつもひとりぼっちでした。孤児院でも疎まれ蔑まれ…呪われた子と罵られてきました」
「なぜそんな罵倒を?」
「アザがあるの。蛇の形をしたアザが…」
私は胸元のアザのある箇所を服の上から触る。
「私が成長するにつれて、男性に言い寄られることが増えました。でも、私は魔女の子だと…。呪いとか魔術とかで彼らの心を魅了しているのか、美しい容姿で誘惑し、連れ去ろうとしている恐ろしい魔女になったのかと…」
胸の奥が重く鈍く痛む。
違う…。
呪われてなんかない。
私はみんなと同じように生きたいだけなのに…。
「そうやって根拠もない噂とこのアザのせいで私は15で国を追放され、流れ流れてイギリスの田舎村に…」
「そこであの村で事件に巻き込まれ、死にかけたといったところか」
私は小さく頷いた。
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