【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第4章 SYMPATHY
「もう…亡くなっていると?人として…彼らはもう死んでしまったと…?」
「あぁ、そうだとも。だから言っているのだ。お前はそれで死んでもいいのかと。惨めに残酷に見る影もなくなった死体を晒し、湿った土の中に埋められ、誰もお前のことなど覚えていなくなってもいいと言うのか?」
思わずハッと顔を上げた。
涙のあとを顔に描いたまま、びっくりした顔でアーカードを見る。
「叱って…くれてるの…?」
「おめでたいやつだ。私はボランティアではない。いつもいつも私に助けてもらえると思ったら大間違いだ。お前は他人を傷つけたくないという思いが先行し過ぎるあまり、死に直面しようとも本気で抗うことをしない。少しは本気で抵抗することを覚えたらどうだ?」
「はい…っ」
私は嬉しくて微笑みながら涙を流す。
「おかしな女だ」
「すみません…っ。私にそう言ってくれる人がまだいたって、嬉しくて…ッ」
アーカード様はじっと私の方を見つめている。
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