【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第3章 DISASTER AGAIN
その人の顔を見上げた瞬間、私は戦慄した。
生気のない濁った白い目、血の混じったよだれを垂れ流す半開きの口、灰色がかった青白い顔ーー…
「いやぁああああああああッッ!!!」
叫んだのも束の間、転びそうになりながらもすぐさま走り出した。
あの夜と一緒だッッ!!
あれはグール!!!
何でこのお屋敷に!?!?
ヘルシング機関の隊員が既にグールにされてるってことは、このお屋敷の人たちは…もう…。
アーカード様、ウォルターさん、セラスさんーー…
どうかご無事で…ッ!
「きゃっ!!」
何かにつまづき、また床に勢いよく転ぶ。
同時に私の手にぬめりとした感触がまとわりついた。
軋む体を起こす。
恐る恐る手のひらを見てみると、私の手はぬるりとした赤黒い液体がべっとりとついていた。
つまづいたものが何か…想像はつく。
恐る恐る背後を見ると、身体中に銃痕と腹の肉がえぐられて内臓が飛び出そうだった。
いや、えぐられたというより食べられた…痕みたいなーー…
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