【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第12章 LOVE ME?
「…セラスから話は聞いた」
ドキッと心臓が大きく音を立てる。
「まさかお前が見ていたとは思わなかった」
「インテグラ様に書類を届けに行ったら偶然…。そんなつもりは…なかったんだけど…」
「そうか」
それ以上、お互いに言葉が出てこない。
少しの間、静寂が包む。
寒さなんか忘れて、ただ涙が溢れるのを我慢した。
アーカードが掴んでいた私の腕を離す。
「お前が考えてるようなことはない」
…そんなの、どうとでも言える。
私が聞きたいのは、そんなありふれた弁明なんかじゃないわ。
「納得してなさそうだな」
信じてないわけじゃないの。
そうじゃないけどーー…
「…ひとつだけ聞かせて」
私は彼に背を向けたままそう言った。
「何だ?」
私はゆっくりと振り返る。
「あなたにとって、私はひと時の…長い長いあなたの人生の…ただのお遊び?」
私の言葉に相当驚いたのか、アーカードは目を見開いて息を飲んだ。
でも、すぐに眉間にシワが寄る。
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