【HELLSING】Eternitate...【アーカード】
第11章 DISTRUST
「本当だ」
インテグラ様は部屋に入るなり、冗談とハナから笑い飛ばしている者たちに向かって凛とした声を上げた。
すると、傭兵の方々が皆こちらを向く。
その中に一人、長い髪を後ろに三つ編みにしたテンガロンハットの若い男性が椅子に脚を開いて逆向きで座り、背もたれに寄りかかっている。
みんな、ライフルやピストルを持ってどこぞの軍隊のような格好をして武装した屈強な男の人たち。
体や顔に傷を負っていたり、目付きもどこか普通の人とは違っていた。
いくつも戦場をくぐり抜けてきたという猛者だとインテグラ様が言っていたけど、どうやらそれは本当みたい…。
視線を浴びただけで少し怯えてしまいそうになる。
でも、インテグラ様はたじろぎもしない。
本当に私よりいくつかしか違わない年の女性なんでしょうか…?
すごく肝が座ってるというか、どっしり構えてるっていうか…。
アーカード、こういうタイプが好きなのね…。
それにひきかえ、私はどちらかと言うと対極にいるタイプ。
はぁ…。
ため息出ちゃいそう。
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