第23章 力 2
花京院やおじいちゃんたちと合流したけれど、やっぱり人は見つからなかったらしい。
そうなると、潜水艇で海底から私たちを追ってきてでもいない限り、オランウータンがスタンド使いとしか考えられない。
みんなはどこにスタンド使いがいるのか話し合っている。承太郎遠巻きからそれを見て何か考えている様子だった。
私は承太郎の服の裾を引っ張り、船室の方を指差す。一人で勝手に行動して、ダークブルームーンの時のように迷惑をかけたくない。
話し合いを続けるみんなをよそに、私と承太郎は船内へ足を運んだ。
オランウータンの檻があった部屋へいくと、錠前が落ちていた。
「これって…」
「ああ、檻に掛かっていた鍵だ。」
その檻は鍵が開いており中身は空っぽだった。
やっぱり誰か隠れていて、私たちの目を盗んでオランウータンを逃がしたのかもしれない。でも、私にはオランウータンが自分で逃げたように思えた。
檻の中にはさっきオランウータンが見ていたピンナップ写真やタバコがそのまま置いてある。
それらが私に現実を突きつけているように感じた。
「あのエテ公…。」
私は落ちていた錠前を拾い強く握りしめる。
「承太郎、急ぎましょう。下の船室のみんなが心配よ。」
私たちは階段を降りてみんながいる船室へ向かった。