第17章 銀の戦車 2
そう考えているうちに、両者とも最後の攻撃の構えをとっていた。そしてー
マジシャンズレッドはクロスファイアーハリケーンスペシャルを放った。
シルバーチャリオッツがそれらを全て弾いたと思った瞬間、地面からもうひとつクロスファイアーハリケーンが出現した。
「なにぃー!?」
ポルナレフは叫び声をあげ、後ろに吹き飛ばされた。
一体何が起こったの?
アヴドゥルの方を見ると、アヴドゥルの足元には穴が開いていた。それを見ておじいちゃんは言った。
「さっき炎であけた穴だ。さっきの炎はトンネルを掘っていた。そこからクロス・ファイヤー・ハリケーンを!」
一撃目は穴を掘るための攻撃だったらしい。
ポルナレフは炎に包まれたまま地面に倒れていた。
「炎で焼かれて死ぬのは苦しかろう。その短剣で自害するといい。」
アヴドゥルはそう言うと、短剣をポルナレフの方へほうり投げた。そして、ポルナレフに背を向けて歩き出した。
ポルナレフはその短剣をアヴドゥルの方へ投げようとしたがやめる。
そして、自分の首に刃を突き立て言われた通り自害しようとしたが、それもやめてしまった。
「自惚れていた。炎なんかに私の剣さばきが負けるはずがないと。」
このまま潔く焼け死ぬことが、戦いに負けた私の君の能力への礼儀だと、彼は言った。
アヴドゥルはそれを聞き、すぐに炎を解除した。そして、ポルナレフの方へ駆け寄る。
ほんと、人が良すぎるよアヴドゥルは。
…そんなところが好きなんだけどね。
承太郎も同じことを思っていたらしく、アヴドゥルの行動に口角を上げていた。
「あくまでも騎士道とやらの礼を失せぬ奴!しかも私の背後からも短剣を投げなかった!ディオからの命令をも越える誇り高き精神!殺すのは惜しい!なにか訳があるな、こいつ…。」
アヴドゥルがポルナレフの額を調べると、そこには肉の芽が埋め込まれていた。