第17章 銀の戦車 2
「呆気に取られているようだが、私の持っている能力を説明せずにこれから君を始末するのは、騎士道に恥じる闇討ちにも等しい行為。どういうことか、説明する時間をいただけるかな。」
「畏れ入る。説明していただこう。」
彼は自分の能力を説明した。
シルバーチャリオッツには防御甲冑があり、さっき焼けたのはその部分だったため軽傷ですんだ、と。さらに、今は甲冑を外して身軽になり、スピードが増したと。
得意気に話すポルナレフに、
甲冑を外したと言うことは、もう彼を守るプロテクターはないのではないかとアヴドゥルは指摘した。
「ウィ。ごもっとも。だが、無理だね。」
ポルナレフに私たちにゾッとするものを見せると言うと、
ズゥラアアアアア
シルバーチャリオッツが7体にも増えた。
「ば、ばかな。スタンドは一人一体のはず。」
私たちが驚いていると、ポルナレフはニヤリと笑った。シルバーチャリオッツが増えたわけでなく、感覚に訴えるスタンドの残像郡だと説明する。
こんな奥の手があったなんて。
シルバーチャリオッツはさっきとは桁違いの速さで、マジシャンズレッドに襲いかかった。マジシャンズレッドはクロスファイアーハリケーンで攻撃するも、やはり弾かれてしまった。
そして、気がつけばアヴドゥルの顔にはいくつも傷ができている。
「なんという正確さ。こ、これは相当訓練されたスタンド能力!」
「ふむ、理由あって10年近く修行をした。さあ、いざまいられい。次なる君の攻撃で君にとどめをさす。」
「騎士道精神とやらで手の内を明かしてからの攻撃。礼に失せぬ奴。」
ならば、とアヴドゥルはポルナレフ同様に自分のマジシャンズレッドの能力の解説をした。クロスファイアーハリケーンにはバリエーションがあり、同時に何発も放つことができる、と。
アヴドゥルは実直な性格だから、ポルナレフの筋の通った騎士道精神を気に入ってしまったんだろう。そうなったらアヴドゥルは、自分が不利になる可能性があっても、こうやってフェアに努めようとする。その人の良さ、私は時々心配になるよ。