第50章 運命の車輪 2
バックミラーをふと見ると、さっき追い越した赤い車がすぐ後ろまで追いついているのが見えた。
車はクラクションを鳴らして、先に行かせてくれとアピールしている。
「先に行かせてやりなさい。」
おじいちゃんがそう言うと、ポルナレフは車を寄せて道を譲った。
しかし…
「ゲホッ!ゲホッ!」
「どういうつもりだ。譲ってやったんだから、どんどん先にいけよ!」
赤い車は私達を追い越した途端、スピードを緩めてしまった。
砂埃が舞って、私達の車にも入ってくる。
「君がさっき荒っぽいことやったから、怒ったんじゃあないですか?」
「ねえ。誰か運転している人の顔、見た?」
承太郎もポルナレフも、窓がホコリまみれのせいで見えなかったようだ。
「まさか…。」
「気をつけろ、ポルナレフ。」
警戒ながら、赤い車の様子をうかがう。
すると、車の運転席の窓が開き、太い腕が見えた。
「何をするつもりかしら?」
車内に緊張がはしる。
私はいつでもスタンドを出せるように身構えた。
固唾を呑んで見ていると、赤い車の運転手はハンドシグナルで先に行くよう指示してきた。
「プフッ。先に行けだとよ。」
「もう、人騒がせな車ね。」
ポルナレフは拍子抜けした様子で、赤い車を再び追い抜く。
みんなが安堵のため息をついたその時、前のカーブから大型トラックが飛び出してきた。
「トラック!?馬鹿な!」
「ダメだ!ぶつかる!!」