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【ジョジョ】タロット~剣の暗示を持つもの~

第45章 女帝と水の聖杯 4


突然カップの水が沸騰したかのように泡立ち、そのまま空中へ飛び出した。
水だったものは、アンナさんと承太郎へと姿を変える。

二人の魂が出てきと同時に現れたスタープラチナが、カップを思い切り殴りつけた。

パリィィーンッ!!!

「うぎゃぁああああ!」

カップが勢いよく割れると、女は血まみれになり悲鳴を上げる。
逃げようと走り出した先には、すでにアンナさんと承太郎が待ち構えていた。

「やれやれ。外の空気は思ったより暑いな。」
「でも、出られないよりはマシよ。」

にこやかに話すアンナさんを見て、女はたじろいだ。

怪我をしたせいか。それともスタンドが破られたせいなのか。
女は、20歳くらい歳をとったかのように老け込んでいた。

「な、なぜ出られたんだ!?お前の過去は把握していた!愛に飢え、悲しみに埋もれていたはずだ!」
「ええ、私には悲しい過去がある。でも、悲しみを超えるから人は強くなるの。私を強くしてくれたのは、他でもないあなたよ。間抜けなスタンド使いさん。」

アンナさんが話し終える前に、女は血相を変えて反対方向に逃げようする。

「おっと。どこへ行くつもりだ?」

今度は僕が女の前に立ちふさがり、3人で女の退路を完全に塞いだ。

「やあ、アンナ。さっきぶり。」
「待たせたわね。花京院。」

僕らは挨拶もそこそこに、女の方へ視線を戻した。
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