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【イケメン戦国】天下の姫君【短編集】

第16章 【伊達政宗】無自覚な心①


「変わりないか?」

厩に馬を戻した政宗が、留守だった間の事を確認しながら御殿へと戻る。
特別変わったこともなく照月も元気であったことを告げると2度目の口づけが落ちて来た。嬉しくなってほほ笑むと、目の前にいる政宗にも笑みが零れた。

部屋に戻るとどこからともなく照月が走り寄ってくる。それを抱えた政宗は桜姫に照月を渡すと着替えをすると言って隣の部屋に入って行った。

「照月も寂しかったの?着替えが終わったらいっぱい可愛がってもらえるから、もうちょっと我慢ね」

そんな事を話しながら政宗を待っていると、いつの間に戻ってきたのか彼が背後に立っていて、照月ごと抱きしめられる。
驚いて、肩をビクッと震わせると、そのまま耳を甘噛みされた。

「寂しかったのか?」

囁かれて、再び肩が震えてしまう。抱えられていた腕が一旦離れて、照月だけが持ち上げられ、照月にお土産の餌を与えてやった政宗は彼を縁側に降ろすと桜姫の方へと歩み寄り今度は真正面から彼女を抱きしめた。

「ただいま」
「おかえりなさい」

どちらからともなく唇を合わせて、互いの体温を感じる。
政宗の腕にギュッとしがみついた桜姫に、彼はもう一度唇を重ねた。
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