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武将達との恋物語

第1章 あなたと両思い 〜徳川家康〜



気づくと、
サラの華奢な手を引き壁に寄せる自分がいた。

困惑したサラの顔。
もっと困ればいい。できれば行かせたくない。

「ほんとあんたってばかだね。
こんな赤い紅さして、
男を誘惑しに行きますって思われても
仕方ないんじゃない?」

どうして、他の男には見せたくないから行かないでほしいと。
そう言えないんだ俺は。

「そんなっ.......ひどっ んんっ」

言い返そうとしたサラの口を堪らず自分の唇で塞ぐ。

「んんっ、ん」
強引にサラの口内を侵す。
ふわりと柔らかな感触に心地よさを覚え、
息つく間も与えずあらゆる角度から攻めれば、
次第にサラの体から力が抜ける。

そんなサラの体を受け止め唇を離す。

「っ、どうして」
息苦しそうに真っ赤に頬を染め、涙目でサラが聞く。

「これで少しはマシになったんじゃない?
紅濃すぎだったから。」

どんな言い訳だよ。
自分で言っていて嫌になりながらも、
サラの唇の紅を親指でグイッと拭きとる。
(こんなに綺麗なサラを秀吉さんには見せられない。)

「まあせいぜい秀吉さんの評判を落とさないように頑張れば。」

精一杯の捨てゼリフを吐き出し俺はサラから離れた。


「はぁー。ホント調子狂う。
勘弁してほしい。」

家康は頭を抱え、そのまま文机に項垂れた。







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