第8章 Happily ever after ⑥トラウマ〜家康〜
「あっ、はっ.........っ」
受け入れる準備の整っていない体を壊したいかの様に、家康は構わず動く。
深く突かれ、子宮に響く様な感覚と重い痛みがサラを襲う。
「いっ、えや、す」
痛みを堪えるように、家康に巻きつけた首すじに爪を立てる。
「っ...........」
家康が、一瞬目を細め、辛そうに声を漏らした。
「はぁ........はぁ..............家康?」
「っ、サラ、ごめん、.............ごめん」
正気に戻ったように家康が何度も謝り、こじ開けるように挿入した自身を抜いた。
見ると、うっすらと血が褥に滲んでいた。
「酷いことして、ごめん」
サラの額に自分の額を当てて、辛そうに呟く。
「私は、家康が好きだよ。どんな家康も好き。だから、家康の辛さを私にも分けてほしい。大切だから、隠さないで教えてほしい。どんな時も一緒にいたい」
上手く伝わるかは分からなけど、思いを込めて伝えた後、家康に口づけた。
「サラ」
優しく、お互いに食む様に口づけ合い離す。
家康の手が、吐息が、優しくなる。
冷たかった肌に温度が戻る。
私に触れる手はさっきと同じなのに、好きだよって言ってくれてるみたいに、家康の心が伝わってきて、自然と涙が出た。