• テキストサイズ

武将達との恋物語

第7章 Happily ever after ⑤安土城の珍客〜家康〜



「呆れた」
家康がため息をつく。

「ふぇっ、」
寝ていた赤ちゃんが起きた。
「オギャー!ギャー」

「あっ、赤ちゃんが」
慌てて抱っこをしに行く。

抱き抱えるとやはり軽くて、胸がギュッと締め付けられる。
(こんなに可愛いのに)

抱っこをすると赤ちゃんは泣き止んだが、私をお母さんと勘違いしたのか、オッパイを探すそぶりをし始めた。

「バァ、チュ、チュ」
広間に、私の着物の上からオッパイを吸おうとする赤ちゃんの音が響いた。

「お腹、空いてるのかな。出なくてごめんね」

武将達全員が邪な考えで私を見ているとは知らず、私は赤ちゃんに申し訳なく呟く。

「おいっ、お前!朝っぱらからいい度胸じゃねーか、さては男だな」

政宗が私から赤ちゃんを取り上げて睨みつけ、赤ちゃんのお包みをめくった。

「はんっ、やっぱり男か。油断も隙もねー」
勝ち誇ったように言う。

「サラ、無防備に触れさせすぎ」
家康までムッとした顔で言う。

すると赤ちゃんはまた泣き出した。

「もう、何言ってるの!赤ちゃんまた泣いちゃったでしょ」

政宗から取り上げて、再度あやすが中々泣き止まない。

「どうしよう、泣き止まないね」
(牛乳はこの時代の人たちは飲まないみたいだし)

「あっ、白湯を上げればいいのかな。私この子連れて、お白湯飲ませてきますね」

サラはそう言って広間を出て行った。



/ 150ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp