第2章 口づけの先 〜伊達政宗〜
「何か理由があるんじゃないのか?
お前の事だ、理由を聞いたんだろ?」
もはや喜劇のような展開に、
秀吉は笑いをこらえながら尋ねる。
「怖い......んだと。」
「........まさかお前、
目隠しとか、縛ったりとかしてないよな。」
「斬られたいのかてめぇ。」
「体震わせて怖いって言われたら、もう手は出せねーよ。
無理やりやったって、あいつが笑ってなければ意味がないんだ。
だから、あいつの気持ちが追いつくまで待ってやろうと思って。」
「手当たり次第だったお前も成長したな。」
ちょっと感動していると。
「けど、心と体は別なんだ!
あんな可愛い顔で口づけを受け入れて蕩けた顔するくせに、
その先はダメなんて!そんなのあんまりだろ!」
「政宗........。不憫なやつ。」
頑張れと言わんばかりに、
ポンポンっと秀吉は政宗の肩を叩いた。