第2章 口づけの先 〜伊達政宗〜
「...........へっ?」
思ってもいなかった内容に、
秀吉は手から盃を落としそうになる。
「いきなり何を言うかと思えば、
そりゃお前、
サラにだって今日はダメって時くらいあるだろう。
そう言う日は察してやれよ。
ただがっつくなんてカッコ悪いぞ。」
ただの惚気かと思い、
再び杯を傾け酒を口に含むと、
「まだ、一度も抱いてねーんだよ。」
衝撃的な言葉が政宗から飛び出した。
ブーーーッッッ
びっくりして秀吉は、
口に含んだお酒を政宗の顔に吹き出した。
「.....っ、何だよお前は、汚ねーな。」
政宗は更に不機嫌そうに、
懐から手ぬぐいを取り出し顔を拭く。
「わっ悪い、お前がいきなり変な事言うから。」
まじまじと政宗の顔を覗き込む。
「真面目に、言ってるのか?」