第12章 野生な彼〜直江兼続誕生日sp〜
辿り着く先はもう分かってる。
(嗅覚まですごくなってるの!?)
濡れている事を恥ずかしがっている暇はない。
「やっ、兼続さん待って……ああんっ!」
匂いの場所へと辿り着いた兼続さんは、そこに鼻を当て匂いを嗅いだ後、ゆっくりと舌で舐めた。
兼続さんの前脚…じゃなくて両腕が私の両脚を押し開いて動きを封じ込められ抗えない。
じゅ、じゅるるっ、……カジッ
「ひゃあっん!」
(まだ信じられないけど、本当に犬だ!)
じゅるる、じゅる、じゅる、
「やぁんっ、そんな舐めないで……ぁあっ!」
そんなに舐められると恥ずかしいのに、体は素直に反応してしまう。
「ふぁぅ!あっ、兼続さんっ!?」
舐めていたはずの舌が、今度は私の中へと入って掻き乱し始めた。
(そうか!指が使えないから舌で……!?)
じゅるるっ……
指よりも浅いところを抜き差しし、溢れる蜜を余すとこなく舐め取られる。
「やっ、それダメっ!」
深くまで届かないもどかしさより、浅く気持ちのいいところを突かれて腰も自然と浮いて来る。
「ぁっ、兼続さん、いっちゃ……っ!」
ビクッ、ビクンッ!!
身体が淫らに弧を描いた。
「はっ、……はぁ、ぁ、兼続さん」
身を起こし私を見つめると、今度は困ったように自身の着物を口で引っ張り出した。
(…あ、手が使えないから着物が脱げないのかな…)
犬はこんなにガッチリと着物を着込んだりしない。
着物に噛み付く兼続さんを止めて、彼の着物に手を掛けた。
「少し、じっとしてて下さいね」
彼の性格と同じくピシッと着用されている着物を一枚、また一枚と脱がして行く。
(……っ、こんな事滅多にしないから緊張する)
一枚脱ぐごとに彼の引き締まった素肌が晒されて、私の鼓動を早めて行く。
最後の大切な一枚を解くと、ドドンっと、もの凄い存在感を放つアレが飛び出した。
「きゃっ、……あっ!」
驚くのも束の間、兼続さんは堪りかねた様に、私を再び押し倒して覆い被さった。