第12章 野生な彼〜直江兼続誕生日sp〜
「か、兼続さん……ん!」
私を押し倒した兼続さんは、カプッと私の首に甘く噛みついた。
「んっ!」
兼続さんの犬歯が私の喉に喰い込み、甘い刺激が走ったのも束の間、今度はペロンっと舌で私の首を舐め始めた。
「っ、ふっ、……」
兼続さんはスンスンっと鼻先で私の匂いを嗅いでは、レロっと舌全体を使って首や顎、耳を舐め回す。
「んんっ、」
(本当に、犬になっちゃったんだ……?)
兼続さんなのに、いつもとは違う愛撫に戸惑ってしまう。
はっ、はっ、と犬の様に荒い息遣いが私の唇を奪い、舌が差し込まれる。
「っん、…ん、」
いつも食べられそうな口づけだけど、今日はいつも以上に噛みつかれて食べられそうな口づけに、私の息も上がって行く。
「あっ、ん、…ふぁ、ん、兼続さん……」
唇を離すと、兼続さんは私の着物を口で脱がそうと袷を噛んで引っ張った。
(あ…、犬だから手が使えない?)
必死で着物を脱がそうとする兼続さんの顔に手を当て動きを止める。
「私が自分で脱ぎます」
半身を起こして帯を解き着物を脱いで行く。
その間も兼続さんは私の素肌に触れ、舌で舐めては荒い息遣いを伝えて来る。
ゾクゾクと、体が熱くて疼く。
いつもの兼続さんは私を傷つけない様に自身の感情を抑えて抱く癖があるのに、今日の兼続さんは野獣そのもので、それが逆に嬉しくて受け止めたくて仕方がない。
襦袢の紐も解き袷を開くと、間髪入れずに兼続さんが私の胸に噛み付いた。
「あっ、っ、!」
ガルルルっと、唸り声が聞こえて来そうなほどの激しい愛撫に大きな声が漏れる。
「やっ、ぁ、そんな先っぽばっかり……はぁんっ!」
手はあるけど、今は犬になってしまった兼続さんは、口と歯と舌で私の胸の先を執拗に責める。
「あっ、ぁ、兼続さん………んぁっ!」
子宮が疼き、自然とアソコがじわじわと濡れ始める。
クンっ!
何かの匂いを察知した兼続さんは頭を上げると私の胸から離れて、その匂いの元を鼻を使って辿って行く。