ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】
第6章 過去と現在の繋がり
―――大胆な行動・・・
その言葉を聞いて、あの時私が彼に何をやったか思い出し
全身が真っ赤に染まる。
そうだ、成り行きとはいえ、自分から彼にキスをして
抱きついたのだ。
あまりの恥ずかしさに思わず顔を覆って謝罪する。
「本当にすみません。あの時変なテンションになって
しまってて、あんな事を・・・」
私の様子に慌てた彼は「何も謝る事無い。むしろ謝るのは
私の方だ」とお互い謝罪合戦に発展してしまった。
「年若い君にあんな事をさせてしまって・・・しかも、
君の恋人にも申し訳が立たないと思っている」
「・・・・・・」
恋人はもういないから、そこは気にしなくても良いですと
言おうとしたが、気不味すぎたので話を切り替える。
「と、取り敢えず、食事を済ませてしまいましょう!
折角作りたてなのに冷めてしまいます」
「そ、そうだね。そうしよう」
二人でホットドッグに齧り付き温かい紅茶を飲んでいると、
何だかおかしくなってしまって笑いが込み上げてきた。
そう言えば、ダリウスさんと以外でこんなに楽しい食事を
取ったのは本当に久しぶりだ。