ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】
第3章 かつての私
彼が16歳になり調査兵団に入った時、
いつものようにお気に入りの雑貨屋さんへ行くと店主が
声を掛けてきた。
いつも長居をして人を見ている私の事が気になったそうだ
(勿論、最後には品物を買っている)。
戸惑ったが色々事情を説明すると店主は
「なら、軽い手伝いをうちでするか?」と申し出てくれた。
私はまだ14歳で正規に働ける働き口が無かったので、
この申し出は本当に有難かった。
その日からそこのお店を手伝い、店主から様々な事を
学ばせてもらい、ラウリィが休みの日には遊びに
来てもらったりして、とても充実していた。
店主もラウリィが気に入ったらしく、話に花を咲かせて
仕事をサボるので、私が注意するくらいだった。