• テキストサイズ

ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】

第17章 覗き見





調査兵はいつ死んでもおかしくはない。
ラウリィの時もそうだった。

壁外調査に出かけたラウリィが生きているか、
気が気じゃない時間も当然あった。

それはとても辛い事だが、それが彼らの夢なのだ。

私は命を懸けて戦ってくれている彼らを尊敬している。
その覚悟もずっとしてきた。
だから私は迷わなかった。


「えぇ、喜んで!私はエルヴィンさんの夢を応援し、
支えたいです」


エルヴィンさんは無邪気な子供のような笑顔で
テーブル越しに抱きついてきて「ありがとう」と
何度も口にした。

そして「あ!」と何かを思い出したのか身を引いて
ゴソゴソ何かを探した後、箱を取り出す。


「すまない。順番とかがおかしくなってしまったが、
この指輪を君に嵌めても良いだろうか?」

「勿論です」


即答するとエルヴィンさんは嬉しそうに
指輪を私に嵌めてくれた。

エンゲージリングかな?と思ったら、
それを飛び越してのマリッジリングだったらしく、
彼の分の指輪もあって笑ってしまった。


一体どれだけ焦っていたのだろうか?


/ 142ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp