第2章 手のひらにダイヤモンド【4部 仗助】
あああ〜〜〜ッ!やっちまったーーー!!!
や、やっぱりいきなり手握っちまったのはマズかったよなァ〜〜〜〜……千尋さん、嫌がってなけりゃあいいけど…!
でもあんなケガ、いくらなんでも放っちゃおけねえよ。千尋さんはしっかりしてるよーに見えて、どっか抜けてるからなぁ。
ていうか、いい加減弟じゃあなくオトコとして意識してもらおうと思って呼び方変えてみたり、喋り方変えてみたり、涙ぐましい努力をしてんのによォ〜ッ、自分の行動が原因で嫌われちまったとしたら元も子もねえぜ〜〜ッ!
あ、明日どんな顔して会えばいいんだ…!?
高校までの道のりを駆け抜けながら苦悩していた仗助くんの胸中を、私はまだ知る由もない。
END