第3章 最強の侵入者
×
×
『藍染隊長がどないしたん?見てへんよ?』
「ずっと…様子がおかしいの…今朝もずっとおかしくて…でもきいてもなにも答えてくれなくて…あたし…どうしたらいいか…」
そう言う雛森は震えていて泣きそうになっていた。
『桃…心配せんでも大丈夫や。(まったく…あのヨ○様めっ!!演技するんやったら…上手くやれっちゅうねん!!怪しまれてはるやないですか!!)』
「そうだよ。何もねぇよ。この召集だって解かれるに決まってるさ。」
恋次が雛森を慰めるように言った。
『桃。もう泣いたらあかんよ?女は強く生きていかなあかん!!』
「うん♪ありがとうレンちゃん。」
雛森はそう言ってレンに微笑んだ。
『ええやないの…どっかで動きまわってるんやったら…。ウチの隊長なんか隊舎にずっと張り付いとるんやで?』
「お前のとこの隊長って…浮竹隊長かぁ…」
恋次が少し考えながら言った。
『そうや…。隊長がやるべき書類も全部あたしがやらなあかんねん…。みんなをまとめんのも全部あたしや…。まぁ…しゃあないんやけど…。ホンマに隊長にはなりたくないなぁって思うわぁ…。』
「そっかぁ…やっぱり…隊長さん達って大変なんだね…」
雛森がそう言った時だった…
突然…警鐘が鳴り響いた。
【瀞霊挺内に旅渦が侵入!!各隊守護配置について下さい!!】
『旅渦!?』
警報が発令されると…
その場にいた副隊長たちは一斉に自分たちの隊へと急いだ。
―十三番隊隊舎。
『浮竹隊長。警報…聞きました?』
「あぁ…聞いたよ。すまないが…『分かっとります。任せて下さい。浮竹隊長は休んでいて下さい。』
「いつも…すまない…」
『まったくです。せやけど…隊長は凄いお人や。尊敬してます。あたしの父親になって欲しいって思うくらいなんですよ?』
「それを…君のお父上が聞いたら悲しむだろうな…」
『さぁ?あたしが毒舌なんはいつものことやし…どんな反応するんやろ?ほな…行ってきます。』
「頼んだよ。」
『はい。』
レンは雨乾堂を出た。