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絶望の果てにあるもの

第23章 休息の時間



「前から思ってたけど、あんたってザルよね…酔ったの見たことないし…」

呆れたように乱菊が言った。

「そうかぁ?これでも酔ってるんやけどなぁ?」

ギンはそう言いながら乱菊に近づいていく。

「え?ちょっと!待ってよ!?なんで近づいてくるのよー!」

「酒呑むと…したくなるって言うやん?あれ、ホンマなんやなぁ?」

そう言いつつ、何故か開眼しているギン。
その瞳は少し潤んでいて赤く光って見えた。

『ココでそんなんせんといてなー自分の親がそんなんしてるとこ見たないわ。』

ちびちびと酒を飲むレンが言い放った。

「ううーーー乱菊さんがーーー」

泣きながら騒いでいるのは檜佐木修兵だ。

「檜佐木さんって泣き上戸だったんですね…」
「大丈夫です…俺らもあの乱菊さんが……」

九番隊の隊士たちも泣きながら酒を飲んでいる。

その他にも、酔ったイヅルが歌い出したり、それにつられて酔った雛森がイヅルと一緒に歌い出したり…

どんちゃん騒ぎ。

『はぁ…皆さん、そろそろお開きにしましょうか…』

レンのその声に宴会は強制終了。

京楽、ギン、乱菊、平子、ローズ、レンはまだ飲み足りないという事で市丸邸に集まった。
酔いつぶれた恋次はレンが寝室に運んだ。


「時が経つのってはやいよね…」

ローズがポツリと言った。

「突然、なんやねん…」

平子がそれに答えた。

「そうだよねぇ…まだ、子供だって思ってたレンちゃんが結婚しちゃうし…」

京楽もそれに同意した。

『あたし、まだ子供やと思われとったんですかー?』

「そりゃ、そうやろ。前の総隊長の命令を無視してあないなことしとるやんけ。」

平子はそう言ってレンにデコピンをした。

『アダッ!デコピンせんといてよー真子のはマジで痛いんやからー!』

「痛くしてやってんやから当たり前やろ。愛情表現や!ありがたくうけとって置かんかい!」

しれっと言う真子。

「まぁまぁ、二人とも、仲良く飲もうじゃないの。」

呆れた様子で言う京楽。
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