第20章 新しい生活と新たな敵
「レン…ビシッとしろよなぁ…隊長として示しがつかねぇだろうが!!」
隊長とはいえど相変わらず、斑目からは叱られることもあるが…
『だって~眠いもんは眠い!文句やったら零番隊長さんに言うて下さい。』
「は?なんで市丸隊長が関係あんだ??」
斑目の頭にはクエスチョンマークが浮かんでいる。
『いや~アレですわ~女連れ込んで~そりゃ~も~イチャイチャと~!!こちとら、生理中で欲求不満やっちゅうのに!!』
レンはそう言って持っていた筆を片手で折った。
「いや、まぁ…そりゃ市丸隊長だって男だろうし…な…でもな?最後のはいらんだろ……俺にどう反応しろと……」
困惑気味の斑目である。
そんな平和な会話をしている時だった。
【◤◢緊急事態発生◤◢◤◢緊急事態発生◤◢流魂街にて謎の霊圧を感知!!零番隊含め各隊の隊長、副隊長、席官は東流魂街、二十区に集合せよ!!】
『東流魂街…静街(せいがい)…虚が一切現れない事から名付けられた場所…それなのに……とりあえず!行くよ!!』
レンはだらしなく羽織っていただけの【十一】と書かれた隊長羽織に袖を通して長い髪を1つに纏めた。
静街(せいがい)に着くと、そこには…
『うそ……やろ?』
そこには…もう既にこの世には居ないはずの浮竹、季南、緋真など…亡くなっている者たちそっくりの腹に穴が空いた何かがいた。
死神でもない人でも魂魄でもない…
「僕らも…なんか攻撃しづらくてね…あちらさんもコチラを伺うように何も攻撃してこないし…」
そこに既に来ていた京楽、朽木兄妹、平子、拳西、ギン、乱菊、日番谷もどうしていいか分からないでいた。
『ほかの隊長さん達はどないしはったん?』
「愛川隊長はこの近くに出た虚の討伐。他の席官や隊長もそっちに行って貰ってる。」
京楽が緊張を解かずに冷静に言った。
『攻撃せなあかんのやろうけど…やりずらい…』
「あーー!どないしろっちゅうねん!攻撃仕掛けてこーへんし!!コイツら何がしたいねん!!」
イラついた平子が声を荒らげた。