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絶望の果てにあるもの

第19章 それぞれの幸せの形


そういうことになるなぁ?嫌なん?』

「嫌っつうか…複雑っつうか…」

恋次は困ったような顔で頭をかいた。

「別に今までどおりでええんやないの?変に呼び方とか変えんでもな?」

ギンが優しく恋次に微笑んだ。

恋次がギンのその微笑んだ顔に驚いた顔で固まっている。

『恋次?顔にへぇー市丸ギンもこんな顔するのか…って書いてあるんやけど~?』

レンは恋次の顔を覗き込んで楽しそうに言った。

「まぁ、確かに今までの怪しい微笑みしか見てなかったらそう思うわよね~」

乱菊もそう言って茶化し始める。

「ボク…酷い言われようやなぁ…」

ギンが少し悲しそうな困ったような顔で言った。

「アンタのそういう顔…久しぶりに見た気がする…一緒に暮らしてた頃のギンが戻ってきたみたい…」

乱菊はそう言って優しく微笑んだ。

『さーてと!じいちゃんとこに遊びに行こ~と!』

レンはそう言って瞬歩で居なくなってしまった。

「じいちゃん?って市丸隊長に親代わりの人っているんすか??」

恋次が不思議そうに言った。

「元・総隊長さんのことや。昔からお茶会に行ってお茶をご馳走してもろてたらしいで?レンがいつの間にやら抹茶が好きになっとったのはそのせいやろな?」

ギンはどこか寂しそうに言った。

「なーに寂しそうな顔してんのよ!だったらアンタのおじいちゃんは元・総隊長でいいじゃない!だから!レンはひ孫!」

「ら、乱菊!痛い…」

乱菊はギンの背中をバンバン叩きながら言った。

「おじいちゃん…か…流魂街出身の俺らにとってそんなもん無縁だって思ってたんすけどね…」

恋次は顔がそう言いつつどこか嬉しそうだった。

「君も行ってきたらどうや?」

そう言ったギンはなんか黒い微笑みだったので…

「そうします!!」

恋次は瞬歩でそこから逃げ出したのだった。

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