第19章 それぞれの幸せの形
あれから、数日後…
乱菊とギンは一緒に流魂街のとある森の中にいた。
「ねぇ…ギン…前の奥さんのことまだ好き?」
「いきなり、どないしたん!?」
「あたし…ずっと…ギンのこと好きだった…でも…ギンが季南さんと仲良くなっていって…諦めなきゃって思ったけど…やっぱり辛いの…」
「あのー…乱菊?言うてる意味がわからんのやけど……?」
「アンタも鈍感ね!ここまで言ってるんだから理解しなさいよ!」
乱菊はイラっとして怒鳴り声を上げた。
『乱菊があたしのお母さんってわけかー…あたしはええよ?』
「「レン!?いつの間にいたのよ!?(いたんや!?)」」
『最初からや♡恋次もおるんやけどな~』
恋次がなだか照れくさそうに草のかげから出てきた。
「乱菊が……ボクの?ええよ?」
「え?」
「自分で言うておきながら驚くってどういうことなん?」
ギンはそう言って笑った。
「だって……即答されると思ってなかったから…でも…アンタが素直に笑うところ…久しぶりに見た気がする…」
乱菊はそう言って幸せそうに微笑んだ。
「ってことは…乱菊さんが義理のお義母さん!?」
恋次が動揺しつつ言った。