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絶望の果てにあるもの

第15章 閉じられた幕




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「本当にそうかい?」

『そうだよ?なんなの?あたしが誰と話そうが勝手じゃないの?いちいちうるさい。』

季南はそう言って藍染に背を向けた。

また…場面が変わる。
五番隊・執務室。

隣りの机にはギンが寝ている。

そういえば…この頃からだった。
ギンと季南が付き合い出したのは…

そして…僕の呼び方も…惣ちゃんから…アンタに変わった。

『ゴメンね…惣ちゃん…あの時…あたしは惣ちゃんに酷い事したね。』

「季南…!?」

『知ってたの…惣ちゃんがあたしの事…好きな事。でも…あたしは惣ちゃんを幼馴染みとしか思えなかった。親や親戚からは幼い頃からお互いが婚約者だと言われてきたよね…あたしは冷たい女を演じた…あたしを女として嫌って欲しかった。友達として付き合いたかった。でも…それが惣ちゃんを苦しめていたんだね…ゴメン…だから…あたしは殺されて当然なのよ。酷い事したんだから…』

「君は…いつの頃の季南だい?」

『もう…レンの術は解けているのよ?あたしが解いたの。あの子の力なんてあたしにとったら…平隊員みたいなものよ?もう分かるわね?あたしは…現世で言う…幽霊みたいな感じ。レンの術とは関係ないわ。お願い…惣ちゃん。前の優しい惣ちゃんに戻って?男の人として見るのは出来ないけど…惣ちゃんは大切な人だから…どんな形でもいいの…これからはあたしの大切な物を守ってね…』
季南はそう言って微笑むと…
消えていった。
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