第15章 閉じられた幕
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あちらこちらに…
戦闘に敗れた破面たちが倒れている。
季南・フレイユ・レファラ。
その側に歩みよるレン。
レンは横たわるフレイユに手をかざした。
『バレたら…あたし…何処行くんやろ…先ずは…牢の中やな。』
「…っく…」
『目覚めたん?』
「何故…助けた!!」
『全員は無理やけど…助けられるもんは助けたいだけや。誰かが死ねば…誰かが悲しみ、辛い思いをする。人は嫌いな相手はとっとと死ねばいいと言う。せやけど…その人を大切な人にしたら…いなくなると悲しい。お前もそういう奴が何処かにおる筈や。』
「悲しむ…相手?いるわけない…俺はハリベル様のフラシオンで一番弱いんだ…」
『まぁ…確かにそうやな。でもなぁ…だれしも…みんな強いと思うけどなぁ?』
「違う…俺は弱いんだ…だから…誰も悲しまない。」
『アンタは強いよ?あたしの攻撃を受けた相手は傷の治療をしても…一週間は目が覚めない。あたしはさっき…アンタの傷を治しただけや。手加減なんてしてへんよ?それやのに…アンタは今…目を覚ました。十分…強い証拠や。』
「それだけでは強いとは言えないだろ!!」
『強さにはいろいろあるんや。一番…大切なのは心の強さ。それがない奴はすぐに死ぬ…アンタにはその強さがある。自信持ったらええ。』
「お前…変わったやつだな。名前は?」
『レン…市丸レンや。』