• テキストサイズ

幼馴染とおうちごはん

第3章 サンドイッチ



 ドンッ、ドンっ

「……」
「相当やべぇな」

 一方水瀬は茹で上がった卵、ジャガイモ、ニンジンを順番に潰していた。
 卵は潰し終えたら塩コショウとマヨネーズ、隠し味に少しの砂糖を入れて混ぜ合わせていた。
 あとジャガイモは皮をむいてからニンジン、キュウリも一緒に入れて、こちらも塩コショウとマヨネーズを混ぜ合わせつつ潰していた。
 その潰してる時の水瀬の表情は普段の可愛らしさはなく、無表情だった。こりゃ相当やばい状態だ。ここまで負い詰まってたか…終わったらどうにか落ち着かせねぇとな。

「肉焼いとくからな?」
「うん」

 俺は味付けした鶏肉をフライパンで焼いた。醤油の香りが焼いた途端辺りに広がって、食欲がそそられる。焼けたらまな板に移して、サンドイッチのサイズに合わせて小さめに切っておく。
 その間に水瀬も具の準備が終わったようだ。

「んじゃあ、挟んでいくか」
「そうだね」

 食パンの耳は切り取り、食パンにマーガリンとハニーマスタードを塗ってから具を乗せて挟んでいった。
 そうして大量のサンドイッチを作ると、一晩寝かせるためにキッチンペーパーと更に上から適当に本で重石をして作業を終了した。

「結構できたな」
「明日詰め込まないとね」
「でけぇランチボックス出さねぇとな」

 後片付けを終えると、さすがの水瀬も眠そうだ。普段ならもう寝ていてもおかしくない時間だ、無理もない。

「水瀬、ちゃんと戸締りして寝ろよ?」
「ん。鬼龍くん、来てくれてありがとう」
「どういたしまして。そんじゃ、おやすみ」
「おやすみなさい」

 玄関を出て、鍵がかかる音を確認してから俺は自分の家に入った。
/ 22ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp