第9章 ~明智光秀~ end.
二人で手を繋いで指を絡め、抜け出した先は光秀さんの御殿。
もちろん光秀さんの部屋へ、直行だ!
繋いだ指先は、すでに甘くて痺れそう。
だけど、部屋に入ってすぐに抱きしめられ、激しいキスの嵐。
きっと二人とも我慢してたんだよね。
私だけが好きだとばかり思っていたから、求められるような激しいキスが凄く嬉しい。
光秀さんが両手で私の頬を包み……
目が合った。
そこにあったのは、初めて見る余裕のない光秀さんの瞳。
それだけでもう……心臓が……
「きょうこ……本当の俺を受け入れてくれるか?」
私は黙って、でも、しっかりも光秀さんの目を見つめながら
コクッ
と、首肯いた。
光秀さんは、私の抱えている物を一緒に背負うと言ってくれた。
それだけでも嬉しいのに……
「俺には……お前だけだ……」
そう言ってまた唇を重ねる。
好きだ、とか、愛してる、なんて言われるよりもずっと嬉しかった。
あぁ、この人は私を心の底から欲しがってくれているんだな、素直にそう思えたから。
蕩けるようなキスの後、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、と啄むような可愛いらしいキスになったけど……
さっきまで私をきつく抱き締めていた手の平は
着物の前衿をグッとはだけさせると……
その中を
妖しく這い出した……
光秀さんの部屋の奥に敷かれた一組の褥。
その上に優しく寝転がされると、光秀さんは露になった私の乳房に顔を埋めた。
そして……
ちゅっ、ちゅっ、
と、軽い音を立てて吸い付いてきた……