第7章 ~徳川家康~ end.
悲鳴のような声が響いた。
俺が奥まで突き上げたから。
さっき達したばかりのきょうこの中はきつく絞められ、抜き差しも苦しいくらいだ。
それでもきょうこの奥を目指して突き上げると、またびしゃびしゃと潮を噴き出してくる。
もう、褥も俺達の下半身もぐちゃぐちゃに濡れている。
光秀さんがくれた妙な薬なんて使わなくても、俺ときょうこはこんなにも楽しめるんだ。
さっきから、きょうこの喘ぎ声が止まらない。
俺も余計な事を考えていないと、すぐにもっていかれそうだ。
そしてきょうこは達する前に必ず
「家康っ、家康っ、家康っっっっ」
何度も何度も俺の名前を呼ぶ。
「きょうこ、達って。ほら、俺に見せて」
「うん、うん、家康……いえや……す……」
今度はふわふわとうわ言のように、呟き出す。
こうなると、もうすぐだ。
だから俺も、もっと腰を強く打ち付ける。
初めて抱いた時、壊れるんじゃないか、なんて思っていたのが嘘みたいだ。
きょうこは、俺に強くされることを望んでいる。
そう、男らしい俺を……っ……
あー駄目だ。流石に、きつい。
もう、もう……でも、先にきょうこを……
「ああっ、んんんんっ!!!!」
きょうこはいつも最後は唇を噛み締めて、声は我慢するんだ。
そして……意識を手放す。
俺は直ぐにきょうこの中に熱い精を注ぎ込むと、意識を手放したきょうこの上に覆い被さる。
暫くしてから、近くにあった手拭いをとり、きょうこの顔を拭いてやるんだ。
拭きながら何度も何度もその愛らしい顔に吸い付くと、そっと襦袢を着せ、もう一組の褥に運ぶ。
濡れていない褥に。
そして腕枕をして……小さく丸くなったきょうこを抱き締める。
あぁ、いい匂いだ……
何もかも癒される……
この最高に甘く気だるい一時に、俺はいつも思い出す……
あの日の事を……