第3章 ~豊臣秀吉~ end.
少し照れながらも、ちゃんと褒めてくれる秀吉さんは、本当に好感度が高いっっっ!!!
あ~可愛いなぁ~お兄ちゃんなんてもう言ってらんないよ~~~
だけどそんな気持ちも、ひた隠す。
「そ、そう?ありがとう」
控えめに笑うと、秀吉さんがサッと私に手を出してきた。
「姫様、お手をどうぞ」
く~~~っ!今度は姫扱いっ!!!
はぁ~何をさせても、この人はスマートで格好いい!!!
「ふふ、なんだか恥ずかしいな……」
そんな事を言ってみるけど、差し出された手はもちろんギュッと握る。
それに反応するように、秀吉さんも強く握り返してくれる。
そしてお互い顔を見合わせると、家臣の人達から声が上がる
「本当にお二人はお似合いだ」
「絵のようにお美しい」
「お二人はいつ夫婦になられるのですか?」
ふふふ、持ち上げ上手だわ~家臣の人達ってば!
「こらお前たち、俺達を褒めても何も出ないぞ。それより少しばかり留守にするから、城の事は頼んだぞ」
真面目な顔で声をかける秀吉さん。でも私のことを見る目は、凄く甘いの……
「このまま、歩いて行くぞ?」
「うん」
私は秀吉さんに強く手を握られたまま、城下に向かって一緒に歩き出した。