第5章 ヒソカ×ト×タイケツ
「始め!!」
という合図で私はヒソカに語りかける。
『ヒソカ、今日は私の力をとくとご覧あれ。』
そういうとは右手を左から右へスライドさせる。
服が、変わった。
黒いマントに、腰に鎧。ブーツも鎧だ。
「おぉっと!!!急にルーラー選手の服が変わりました!!!
どういうことでしょう!!??早着替えかぁー!!!???」
「へぇ…♠すごいね、それ。
さぁ、ヤろう……♦」
と言ってすごいスピードで向かってくるヒソカ。
素早く逃げるようにしてヒソカを避ける。
そして、避けた瞬間、私はヒソカに念で作った影で捉えた。
『黒い影(ザ·シャドウ)』
「ヒソカ選手!!黒い影のようなものに掴まれてしまいました!!」
「これ、キミの能力かい?♥」
『正解…!』
勢いよく振り回して場外へ投げ飛ばす
。
この勝負はどちらかが気絶したら敗け。
だが、ヒソカは投げ飛ばしただけではやられるはずもなく。
「ボクもキミの影と同じような能力なんだよね…♠
“伸縮自在の愛(バンジーガム)”って言うんだ…♦」
『さっきから右頬がベタッとして気持ち悪いのはそのせいか。』
「流石♣今度はボクからイくよ♥」
ヒソカがそう言った瞬間、ヒソカの拳目掛けて引っ張られる。
『(これはまた厄介な…)』
と思いながら私は右手でヒソカの左頬へ、
ヒソカは左手で私の右頬へ拳が入った。
楽しそうに、舞台で踊るかのように笑いながら殴り合う2人。
そんな光景に観戦客はゴクリと生唾を飲む。
「ヒソカ選手もルーラー選手もお互いにラッシュラッシュ猛ラーッシュ!!!
ヒソカ選手女の子を殴ってもなんともおもわないのかぁー!!??」
などとふざけた実況が入る。
2人はまたしても左手が右頬に、右手が左頬に入った瞬間、お互い後ろへ滑って行った。
「やるね…♠
楽しくなってきたよ♦」
『私もだよ、ヒソカ。』