第3章 キミ×ノ×ナマエ
あれから1ヶ月が経った。
ヒソカと出会って、1ヶ月。
『(まだ1ヶ月なのか、もう1ヶ月なのか。)』
ヒソカは、フラフラっと出かけてフラフラっと帰ってくる。
たまに2、3日帰ってこなかったりもするが、ヒソカは「仕事だよ♥」と言っていた。
まぁ、半分嘘で、半分本当の事なんだろう。
私は、ヒソカの家で書庫の本を読んだり、部屋の掃除や料理をして毎日を過していた。
ある日のこと。
ヒソカが私に言った。
「ねェ、ルーラー♣」
『なんだ?』
「天空闘技場、行ってみない?♠」
天空闘技場…
聞いたことはあるが、行ったことはない。
「キミ、お金ないんだろ?♦
天空闘技場なら、闘いながらお金を稼げるし手っ取り早いだろ?♥
キミの強さなら余裕だと思うよ♣」
確かに、私なら余裕だ。
それに、3年もロクに動いていない為身体も鈍っているだろう。
『ハンター試験まで余裕もある。
身体も鈍っているだろうし、お金もないから丁度いいな。行こう。』
「ウン♠そう言うと思ったよ♦
じゃあ、今から出発♥行こっか、ルーラー♣」
『………』
「え?♠」
『私の名前だ。
私の名前は、。
お前には全てを話そう。』
もう決断していた。
ヒソカには話そうと。コイツなら、信頼できると。
この1ヶ月でわかった。
ヒソカは、口が堅い。
きっと話しても大丈夫だろう。
「…♦可愛い名前だねェ♥
もう教えてもらえないのかと思ったよ♣
話す事ってなんだい?♠」
『あぁ、それはね…』