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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第622章 追憶のキミ2-15


 翔若様はお優しいお方。潤殿への気持ちは私も同じなのですよ? ですが釈然としない……

 翔君はお優しいお方だ。潤殿への説明は、雅紀殿がされると……だが釈然としない

 チュっ

 チュっ

 私達の二度目の接吻のせいであろう……瞳に涙を溜めたまま身体を強張らせた翔君……

 シュルリ……

 着物の帯を解き

 翔「さ? 智?」

 襟元を開けて。翔若様の白く美しい肌……

 胸元に唇を押しあて

 翔「か? 和也?」


 和也「ですから……翔若様……心配いらないのですよ。ん? 翔若様? 身体……熱くありませんか?」

 智「ですから……翔君……心配いらないのだ。ん? 翔君? 身体……熱くありませんか?」


 余裕がなさ過ぎて、翔君の様子に気が付いてやれずにいたのだ。嫌、少なくとも翔の身体が熱いと感じていたのに……

 余裕がなさ過ぎて、翔若様の様子に気が付いて差し上げる事が出来ずにいたのです。嫌、少なくとも翔若様の身体が熱いと感じていたのに……


 自分よがりな愛撫を翔若様に……

 自分よがりな愛撫を翔君に……

 翔君の身体を、熱き湯にて温めた布にて、清めてあげねばと

 いざ、拭こうと翔若様の身体に触れた瞬間


 翔若様は

 翔君は

 お熱を出しておられて……

 熱を出していたのだ……

 静かに声も出さずに泣いていた


 和也「……申し訳ありません……翔若様」

 智「……本当にすまない……翔君」

 余りにも、己の馬鹿さ加減に……

 激しく後悔をしたのだった











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