第620章 追憶のキミ2-13

　翔の部屋

　和也「翔若様？　な、なぜ、潤殿と抱き合いながら泣いているのですか？」

　智「翔殿？　な、なぜ、潤殿と抱き合いながら泣いているのです？」

　智ide

　和也殿と翔殿を探している途中で、同じ様に焦った様子の雅紀殿に遭遇し、一緒に翔殿と潤殿を探す事にしたのだけど

　心配で仕方なかった。お互いにお互いを想い合っているお二人なのに。周りの大人達が身勝手な妄執の為に……翔殿は雅紀殿が。雅紀殿は翔殿が。己の為に傷つけられる事を何よりも嘆いておられたから

　普段使用頻度の低い、東櫓に居られた翔殿……ご無事で何より


　和也side

　智殿と翔若様を探している途中で、同じ様に焦った様子の雅紀様に遭遇し、一緒に翔若様と潤殿を探す事にしたのだけど

　腹立たしくてならなかった。お互いにお互いを想い合っているお二人なのに。周りの大人達が身勝手な妄執の為に……翔若様は雅紀様が。雅紀様は翔若様が、ご自分の為に傷つけられる事を何よりも嘆いておられたから

　私達の問いかけに対し、大きく美しい瞳に涙を溜めて見つめ返して口を閉ざしたままの翔若様


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