蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )
第616章 追憶のキミ2-9
話が逸れてしまった
私は大切な"弟"の潤が泣いているのが可哀相でならなくて。その小さな身体をそっと抱きしめた。驚いたように、潤はその綺麗な瞳を見開いて私を見つめると、ブワッと涙溢れさせ
潤「翔若様こそ…… 大変な思いをされたではありませんか……大怪我をされ、記憶の障害を負われ。 私は頼りないかもしれません。けれど、どうかこれからは、私にも頼って下さいませ。私も和也殿や、智殿。 そして、雅紀様と共に翔若様をお支えしますゆえ」
私は心の底から嬉しかった
頼りないなど、とんでもな。 雅紀様が心底大切にされ頼りにしている潤
翔「ありがとう潤 。この先は私も雅紀様を支えていくゆえ。五人でこの桜の国をより良くして行こう」
潤「はい…… 今は少し辛いですが……私も雅紀様と新しき奥方様を一生懸命支えて行きたいと思います」
……
こうして、二人。誓いを立て、抱き合って 泣いていた
と、その時
ギギギギ……ガチャン
櫓の扉を開け入って来たのは
雅紀「潤? な、なぜ、翔若様と抱き合いながら泣いてているのだ?」
和也「翔若様? な、なぜ、潤殿と抱き合いながら泣いているのですか?」
智「翔殿? な、なぜ、潤殿と抱き合いながら泣いているのです?」
雅紀様に、和也と智だった