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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第615章 追憶のキミ 2-8


 この城は、色々な人々の喜びや悲しみを見て来たんだよね……

 東櫓……

 ここは俺と潤さんが泣いた場所だ……


  -400年前- 桜の国

 翔side

 私は今こうして生きている……

 しかし、命が助かった事に

『本当に良いのだろうか』

 そんな想いが頭から離れないでいた

 和也も智も……

『翔若様が生きておられるだけで…… 私はもう』

『翔殿が生きておられるだけで…… 私はもう』


 そのように申してくれたのだが


 私は生まれ付き、身体が余り丈夫ではなかった

 国を治めて行くには心もとない……そう不安を抱く者達が現れても仕方なかったと思うのだ

 櫻井家は、女系家族。私の母。櫻姫 《さくらひめ》とは乳兄妹 《乳母の息子》であった父

 立場上や、元来の内向的な性格からか、家臣達に強く意見を言えぬお人であった。櫻の方と深く愛し合いながらも

 子宝に中々恵まれなかったがゆえ。家臣に説かれて、櫻の方の妹である、蘭姫 《らんひめ》を側室に迎え

 蘭の方が、雅紀様をお産みになられ。その一月後に櫻の方が私を産んだ

 櫻の方と、蘭の方は仲の良い姉妹で。互いに相手の子供が国を治める事も厭わないと考えてらしたのに……

 しかし……

 しだいに、姉妹の二人の兄。櫻の方に付いた内大臣と、蘭の方に付いた日向の守とが、私と雅紀様。桜の国を治める次期当主の座を巡る対立を激化させて行き……

 
 私に仕え、思いのままに実権を握りたい内大臣と。雅紀様を当主にして実権を握りたい日向の守

 

 私を……殺める事まで……望んでいたのだろうか? 

 日向の守が上手だったのである

 私方の、内大臣の家臣と思われていた男が実は、雅紀様付き日向の守の家臣であったのだ。諜報活動により……

 内大臣より先に動いた

 翔『天守閣に、雅紀様が私にお会いしたいと。初めて合うのだ。凄い楽しみだ!』

 和也『翔若様! お待ち下さい!』

 私は、雅紀様と手紙のやり取りだけでは無くもっと親しくなりたかった

 しかし私は、男に嘘で呼び出され、連れさられ……階段より突き落とされた







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