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蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(気象系.信号トリオ.BL )

第594章 ずっといっしょ…2-12


 智絵《さえ》『智、和也。翔の事で……この前の件で又伝えたい事があるから実家にお願い来て』

 と連絡をもらって俺と、サトシにぃは実家に向かったんだ
 ──
 和絵《かずえ》『和也、智。翔ちゃんはあの通り人の心の痛みを自分の痛みとして背負うような子なの……頼んだわよ』

 智也《ともなり》『智。和也。翔の迎えを頼む……くれぐれも安全運転でな。相葉さん、松本さんの順番で、話をしてくるって言ってたから』

 という事で、オイラとカズは、カズの運転で潤のお母さんの実家に向かったんだ


 ──

 車内にて

 智.和也《ハァ》

 和也「サトシにぃ……デッカイため息だねぇ」

 智「デッカイため息はカズもだろ?」

 和也「翔ちゃんは、俺達を頼ってくんないね」

 智「甘えるのが苦手なら、オイラ達が察して翔ちゃんの心の中の声を聞いてやるしかないよ」
 ──

 智絵『翔? 何を又背負い込んだの?』

 翔『お母さん……この前話した佐竹さんね。交通事故のひき逃げ犯人への時効を撤廃……失くす運動をTwitterで、署名活動していたんだって。けど、自分が生きている間に叶わなかった……それが心残りだとおっしゃったんだ』

 智絵『その人は、きちんと事故に向き合おうとしたんだね』

 翔『佐竹さん『自分も事故現場から逃げていたかもしれない。現に連絡先のメモを失くしたのを理由に手紙を送る事を辞めた……連絡先を調べようと思ったらいくらでも方法はあったはずなのに……』って。 1年前、病気が分かって。 追い詰められた時に、事故から逃げていた事を反省して。何か自分が出来ないかと考えて。 たどり着いた答えが、ひき逃げ犯人の時効を撤廃する運動だったんだって。僕は、雅紀さんと、潤さん、悠紀くんに『 起こしてしまった事故の償いを、続けられなくなってごめんなさい』と伝えられなかった佐竹さんの懺悔をご家族に伝えて来ようと思って』

 ──

 智

(翔ちゃん……姉ちゃんに伝えた想い。オイラに伝えて欲しかったよ)

 和也

(翔ちゃん……お姉ちゃんに伝えた想い。俺に伝えて欲しかったよ)


 一緒に背負ってやったのに……






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